骨折治療・髄内固定法でのメリットと、大変だった事

骨折治療・髄内固定法でのメリットと、大変だった事

前足を骨折して治療していた愛犬。
手術後は、治るのを待つ以外に治療方法としてはないと思うのですが、我が家の場合は少し違いました。

髄内固定法のメリットとデメリット

どんな治療法にもメリットとデメリットがあると思うのですが、今回思った事を書きます。
我が家は、プレート固定ではなく、髄内固定という方法でした。

メリット

手術は必要になるものの、ギブスだけでの治療よりも骨がくっつく確率が上がるそう。
針金のようなピンを髄内に通して固定ができる。

折れていない部分にもピンを通すので、補強になるのですね。
ある程度骨が細くても治療が可能だそうです。


(ピンを通して1ヶ月後のレントゲン写真です)

 

それから、プレート固定と違って、骨にプレートを止める為の穴を開ける必要がない事。
太い骨じゃないとプレートは使えないんですって。
髄内だと、骨の中に芯を通すような感じなので、留め金をつけている部分への負担と言うのがない。

ギブスと合わせて治療する事で、治り始めの負担、曲がってしまう可能性が少ないですね。

デメリット

子犬の場合だけかもしれないですが、固定のピンを抜く前提で入れた場合、飛び出たピンが武器になる事。
それから、ピンが皮膚から飛び出ている訳で、出ている部分の炎症が起こりやすいんですね。

人間で言うところの、ピアスを開けたばかりの状態と言うのかな。
ピアスと違って、動く場所だから、常に刺激があるのでなかなか傷が塞がらないので、毎日ガーゼを取り替えて、包帯を巻き直さないといけない。

 

炎症の状態を毎日把握できるのはメリットになると思いますが、手間がかかる事がデメリットとして大きいです。

痛い場所ですから、犬だって毎日取り替えるのは嫌がっていました。
手際よくできるようになるには時間がかかりましたし、なかなか大変でしたね…

 

ガーゼと包帯の交換でトラブルが…

実は、傷保護の包帯を巻いていたところが、赤くなりはじめたのですよ…

ガーゼを固定するために使っていたのは、くっつく包帯と言うもので、収縮性が高い包帯でした。
布の包帯よりフィットしますね。
巻く力加減が、実は難しいものでした。

それを毎日巻き替えていたのだけれど、動きがなんせ激しい子。
きつくなってしまう日もあれば、ゆるくて取れてしまう日もありました。

巻いていたのは関節にかかる部分だったので、難しかったのですよね。

 

関節って動きますもの…。
歩く為に足を使っていた訳ではないから、それほど大きな負荷はかかっていないはずなんです。

それでも、動く度に包帯がきつくなる部分もある。

多少圧迫される訳ですし、動く事で摩擦も起きますもの。そうなれば炎症が起きるのも仕方ないのかな?
かと言って、ゆるく巻けば外れてしまう…
収縮しないタイプだと、すぐにずれてしまって使えませんでした。

 

圧迫が強い状況が長くなれば、ギブスをしていた時のように、褥瘡になる可能性も高くなる。
時間が経つにつれ傷も塞がり初めてきていたので外す事にしました。
骨折後2ヶ月くらいでした。

エリザベスカラーをしていれば傷は舐められないので、ガーゼと包帯も同時に外しましたよ。

 

包帯を外したら、傷も落ち着いてきた

傷が落ち着いたところで、エリザベスカラーも外しました。

邪魔なものがなくなったから、さらに動きも軽くなるわけですよね。
前にも増して、元気一杯になりました。

人間の都合を言えば、もう少し大人しくしてて欲しいものですけどねぇ。

 

もう2ヶ月間も、まともに4本足で歩けない。
と言う不自由な状況だと思うのに、本犬は全くそれを気にするそぶりがなかったのは本当に良かったです。

走り回るし、おもちゃブンブンして遊ぶし!
普通の怪我してない子犬となんら変わらない生活をしていました。

 

トータル的に見ると、メリットだらけだった

ぼたんの場合、髄内固定のピンが皮膚から飛び出ていた事。
ピンが関節のところから出てきていたので、関節が動かせない状態だった事。

これは不自由な事ではなかったのです。

おかげで、折れてる足を床に着かずに済んでいました。
ずっと折れている右足は持ち上げている状態ですからね。

床に着かないから、骨への負担がとても少なかったんじゃないかと思っています。

 

骨折治療中の再骨折っていうのも、ありえない話じゃないそうなんですよ。
飛び跳ねたりして、地面に着いた時に負担がかかるとすれば、折れてる部分やプレートの接続部分に負荷がかかりますからね。

ずっと片足をあげていられたおかげで、ヤンチャな子でも再骨折もせず、骨折自体の治りがとても早かったのではないかな。
そう思うと、ぼたんみたいなヤンチャな子には、物理的に関節が動かせない状況になった今回の治療は、メリットでしかなかったのだな。
と私は思うわけです。

 

もしもの話

もしも。
プレート固定法だったとしたら、足の傷、縫った傷さえ治ってしまえば、痛みってそんなに強くないのでは?
と思うのです。

そうなると「もう治った!!」
と思って、普通に走ったり飛んだりしていた気がします。

3本足でも飛ぶくらいですからね。

 

私自身骨折した事ありますが、最初は腫れるし痛いし…
だったけど、落ち着いてくると痛くなかった気がするんですよね。
犬にとってもそれは一緒かなと。

なんせ、生後半年ちょっとのヤンチャな盛り!
片足が不自由という状態でも、遊びたいものは遊びたいんです。

痛くなかったら、何も気にせずに走るでしょう。

 

最後に

我が家の子が治療に要した時間を記録。

入院期間 8/12〜8/24の12日間。
治療期間 11/12(固定ピン抜去)までの丸3ヶ月でした。

かなり順調に行っての治療期間ですね。

ちなみに、折れた骨は右の前足。
人間でいうところの手の関節の上ですね。
橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の両方がポッキリ折れていました。

 

下に折れたばかりの写真を載せますね。

ちょっと痛々しいので、閲覧注意という事で…

 

 

大丈夫。

今はもうすっかり綺麗に治ってますから♪